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「園暮らし」が始まる

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生えそろった芝生を掘り出して、細かくちぎって…子どもたちに手伝ってもらいながら、駐車場脇に芝生の苗床を作りました(下段の写真)。これを7月の下旬くらいまで育てて、土の露出した園庭に戻していこうという算段です。芝生の赤ちゃんを大事に見守ってください。

専門家からこういった方法を聞いて、半ば興味本位でトライしてみることにしたのですが、個人的には、多少芝生がハゲていようが、使ってなんぼの園庭なので、あまり気にしないのです。マメに雑草を抜け、芝を刈れ、肥料をやれ…彼らは口うるさいのですが、お天気との相談もあるので、意外に時間は取れないもので、結果的にそこそこになってしまうものです。

倉本聰という脚本家をご存知でしょうか。彼の書いた「北の国から」というテレビドラマの撮影を始めた頃、主人公の父親が、懸命に畑作業を取り組む場面を見て、もっとダラダラとのんびりとやるよう演技指導したそうです。既に北海道に移住していた彼は、本物の農作業のありようを実感していたからでした。

頑張り過ぎないことが、長続きの極意…と言い訳をしながら、伸び過ぎた芝刈りに勤しむのが、この季節。

さて、いつでも保育を見学してください…それが誠美流なのですが、とはいえ、何かきっかけが合った方がと、年間に「保育参観週間」を設けています。(なので、いつでも参観できるのですよ。)

そして、それをもう一歩進めて、第三者(参観者)としてではなく、保護者の方も一緒に園生活をしてみませんか?という試みを、今年度からスタートすることにしました。題して「園暮らしの日」。

他園では、「保育参加」といった「他児を見守る保育者の立場を体験してみる」というニュアンスを帯びた呼び名がつくことが多いようですが、まずはあまり構えずに、子どもたちと一緒に暮らしてみよう、一緒に生きてみよう、そこから何かを学んでみよう、考えてみよう、そんな思いを「園暮らし」に込めてみました。

ゲストとしてではなく、共にひとつ屋根の下で過ごす生活者として、いっときを過ごす仲間として、我が子以外の子どもたちと関わIMG 2957りながら、生活全般をお手伝いいただきながら、自然体で過ごしてもらえればと思っています。
3〜5歳くらいのクラスでは、「参観」の日であっても、時おり、子どもたちと楽しそうに関わっている保護者の姿を見かけます。その夢中になっている姿を見たある担任が、「子ども側の目線に立ってもらうことが、保育参加の意味か」と書いた記録を読み、なるほどと思ったことがありました。サポート役の大人の立場を体験しているようで、それを通して「子どもの立場」を学んでいる…そこが本質なのかもしれません。

(一般社会と違って?)子ども中心の、子ども本位の小さな社会だからこそ、見えるものがある、大人社会で失いがちな大切なものが見えてくる…。

新入園児には、慣れ保育という期間があります。近年、SIDS(乳幼児突然死症候群)が注目されるようになり、乳幼児施設では、数は少ないのですが、その3割が、利用開始1週間以内に発症しているというデータもあります。これは、環境変化による過度なストレスが背景にあるとも言われていて、「慣れ保育」のあり方が、ますます重要視されるようになって来ました。(当園でも、慣れ保育期間の初期に、親子で園生活を始めるというステップを入れています。)

保護者がいない時は保育園で、保護者がいる時は家庭で…もちろん、致し方ない部分もあるとはいえ、こういったわかりやすい分断(大人たちの都合?)に、実は子どもたちは少し翻弄されているようにも感じます。

親子で過ごす保育園、大人の居場所の保育園…すでに別棟の「子育て広場」では実現されていることですが…ここにも、これからの子育て環境の行方を考えるヒントが隠れているように思います。

特に、参観との違いを実感しやすいのが、0〜2歳児かもしれません。クラスそれぞれのタイミングでスタートのお知らせを出していきますので、ぜひお時間を作っていただき、いっときの園暮らしを体験してみてください。

(平成30年6月号園だより「ひぐらし」より)

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